横河電機  世界最速ナノセック(ns)動作の「40Gbit/s光パケットスイッチ」を開発、製品化

2/16,2004 横河電機株式会社は2月16日、化合物半導体技術と高速電子回路技術を利用した超高速の「40Gbit/s光パケットスイッチ」の試作に成功したと発表した。

40Gbit/s光パケットスイッチ」は、光パケット信号を、一旦電気信号に変換することなく、光のまま超高速で切り替える「光スイッチ素子」と、光パケット信号のあて先情報に基づいて光スイッチを制御する「光電子融合回路」の組み合わせで構成されている。

「光スイッチ素子」は、化合物半導体に流す電流をオン・オフすることで光の経路を切り替えることができ、2ナノ秒(10億分の2秒)以下という超高速での光パケット信号切替を実現。この切り替え速度は、可動ミラーを使用したMEMS光スイッチに比べて100万倍高速で、電流注入による導波路型光スイッチとしては世界最速。

「光電子融合回路」は、光パケット信号の先頭部分に記録された宛先情報(アドレス)を読み取る高速受光素子とその情報を処理する高速電子回路を組み合わせたもので、認識した宛先情報で光スイッチ素子を制御する。

スーパーコンピュータネットワーク、データセンタ、放送局などで、EthernetあるいはFC(ファイバチャネル)で出てくる信号を光メディアマネージャに接続(光/銅線)し、ラベル情報を含む信号を光パケットとして光スイッチに光出力する。

光信号は光スプリッタで2分されて光スイッチ素子とラベル認識経路制御へ送られる。光スイッチ素子に送られた信号は、ラベル認識経路制御からの切替情報が来るまでの時間差を光遅延回路で調整。切り替えられた光信号は、衝突回避制御部からの指示があるまで光遅延回路を利用した光バッファメモリ部に蓄積され、指示に従って所定の経路に出力される。

横河電機の「40Gbit/s光パケットスイッチ」は、これまで発表された他社の光パケットスイッチと比べ非常に小型で、底面積でほぼA4サイズを実現している。  

今回の開発技術の意義 
40Gbit/s光パケットスイッチ」は、次世代超高速光ネットワークのもっとも重要な構成要素である光パケットルーターの中核となる技術。従来の光通信技術で40Gbit/sの超高速通信を実現するには、サーバとユーザ端末を1対1で接続する必要があった。しかし、この方法では、現在のオフィスLANのように複数の端末を柔軟に接続できる環境を実現できない。

今回横河電機が開発した「40Gbit/s光パケットスイッチ」は、1台で10台の端末を接続することが可能。40Gbit/sのデータ転送速度で接続すると、10台のパソコンから同時にデータサーバにアクセスしても、映画2時間分のデータをわずか10秒で取得することが可能。

今後のビジネス展開
横河電機は、今回開発した「40Gbit/s光パケットスイッチ」を中心として、光ネットワーク機器事業をビジネス展開する、としている。まずはIDC(データセンタ)や放送局、企業などの巨大なLAN市場を対象として事業展開し、同時に周辺機器やさらなる高速製品の開発を進めていく。また、他に先駆けて開発してきた光変調器駆動回路やフォトダイオード・モジュールなどの中核技術は、研究開発用測定器や光通信機器に使用されるキーモジュールであり、40Gbit/s光伝送システムの実現に欠かせない通信用モジュール事業として今後も育てていく。

これら2つの事業を合わせた光通信機器事業で、2005年に100億円、2010年に1000億円の売上を目指す、と同社ではコメントしている。ただし、2005年の段階では、40Gbpsから10Gbpsへと川下展開している光モジュールビジネスの比重の方が大きいと見られている。光パケットスイッチのビジネスが実際に拡大するのはそれ以降のことになりそうだ。

高速の光スイッチを開発できたことで、光パケットスイッチ以外の製品への今後の展開では、アライアンスなどの検討が予想されている。

なお、当社は今回の成果を2月23日から米国ロサンゼルスで開催される世界最大の光通信関連の会議・展示会であるOFC2004で論文発表し、同社ブースで動態展示を行う予定。

Dell'Oro  4Q03に10GbE価格急落

2/16, 2004  調査会社Dell'Oroによると、10GbEの平均販売価格が連続して下落し、4Q03には前期比で60%落ちた。これにより、ポート出荷数量が4倍に増加。コンポーネント価格の下落、ラインカードのポート密度増、価格に敏感なエンタプライズ市場を狙うシステムベンダの戦略、これらが要因で、ポート価格は2002年4Qから30,000ドル以上の下落となっている。

GbEやファーストEthernetの成熟市場に比べると相対的に市場は小さいが、この劇的な価格下落は10GbE市場の大きな成長力となる。10GbEポートは、ハイエンドのGbEポートに対して1ドル/Gbpsベースでディスカウントされている。これにより、インターキャンパス、バックボーンやデータセンタ接続というようなエンタプライズアプリケーションでは魅力的になっている」とDell'OroのSeamus Crehan氏はコメントしている。

なお、4Q04の出荷ポート数は4,863。前期比で288%増。ベンダ別ランキングでは、シスコ、ファウンドリ、エクストリームとなっている。シスコは前期比で735%の大幅増となった。

Syntune  新技術を用いた広帯域チューナブルレーザをOFC2004で発表

2/16, 2004 スエーデンのファブレス光コンポーネントベンダSyntuneは、ロスアンジェルスで2月末に行われるOFCで、広帯域波長可変レーザを発表する。土井製品は、パテントになっている最新のチップデザインに基づくもので、標準のチッププロセスを用いながら卓越したパフォーマンスを実現している。

同社の新設計波長可変レーザの主要な利点は、極めて製造性が高いところにある。このため、レーザチップの製造はアウトソース可能。このことは、専用の工場設備不要を意味するものであり、この経済性はカスタマーに還元できることになる。MG-Y(Modulated grating Y-branch)は、上の経済性に加えて、広いチューニングレンジ、高くしかも安定した出力、高いSMSR、低パワーコンサンプション、超高速可変を実現している。

レーザは、チップオンキャリア、モジュールの形態で提供。

Syntuneは、2000年にADCに買収された後、廃業になったスエーデンのAltituneのメンバーが設立したベンチャー企業。しかし、可変方式は全く新しい概念に基づくもの。